【FX】AIモデルによるUSDJPY予測1週目:結果と見えてきた課題



前回、予測プログラムの開発経緯を紹介した。今回は、実際に1週間分の予測を出し続けてみて 分かったことと、それを受けての今後の運用方針についてまとめておく。

今週やったこと

4時間足のUSDJPYデータに対して4時間おきに予測プログラムを実行し、予測基準時刻ごとの 「上限値・下限値・優勢方向・強度スコア」をログに残した。今回はまだ実弾を投じず、 このログを使ってルールベースの取引を机上でシミュレーションしただけ

試したルールは以下の通り。

  • 強度スコアの絶対値が5を超えたら、優勢方向にエントリー
  • 強度スコアの絶対値が1を切ったら手仕舞い
  • 1を切る前に方向が反転した場合は、その時点で手仕舞い

シミュレーション結果


週末時点でまだポジションが残っていた6つ目のトレードはノーカウントとし、 1〜5つ目のトレードで集計すると4勝1敗、合計 約+109 pipsという結果になった。

結果を振り返っての考察

悪くない数字に見えるが、素直に喜べない理由がいくつか見て取れる。

  • サンプル数が少なすぎる。 たった5トレードでは、モデルに本当に予測力があるのか、単なる偶然なのか判断できず。 実際、以前の検証では、このモデルの2024〜2026年における方向的中率は47.1%で、 「常に同じ方向を予想し続けた場合」の53.8%を下回っていた。今週たまたま 調子が良かっただけの可能性は十分にある。
  • 週末を跨ぐ未決済ポジションの扱いが未整理だった。 6つ目のトレードのように集計のタイミングでポジションが残っていた場合にどう扱うか (強制手仕舞いする/週明けに持ち越す)を事前に決めていなかった。 ここを曖昧にしたまま数字だけを見ると、都合よく解釈してしまう危険がある。
  • スプレッド等の取引コストを考慮していない。 今回は往復5回分のコストが引かれていないので実際の手残りはもう少し減るだろう。(同時にスワップ金利分も考慮必要で、今回は買いが多いのでその恩恵もある)

損切り+ドテンの追加は、いったん保留

「-10pipsで損切りし、同時に反対方向へエントリーする」といういわゆるドテン (Stop and Reverse)の導入も検討していたが、リスクも把握した上で 慎重に進めることにする。

今週のログを見返すと、8月26日〜27日あたりは優勢方向が数本おきに反転しており、 まさにドテンが「往復ビンタ」になりやすい局面だった。今回はたまたま大きな損失には 繋がらなかったが、レンジ相場でドテンを繰り返すと損失が積み重なりやすいという 性質があるため、導入するにしてももう少しデータを見てからにしようと思う。

バックテストはあえて見送り

「過去の全期間データで同じルールを試せば、もっと早く傾向が分かるのでは」ということも考えたが今回はあえて見送り。理由は今のモデルが2009年〜2026年の 全期間データをまとめて学習したものであり、これをそのまま過去に当てはめると「未来の情報を知った状態で過去を予測する」というリークが発生し、 実力を過大評価してしまうためである。

正しく検証するには各時点までのデータだけで 逐次学習し直す「ウォークフォワード検証」が必要になるが、手間とリスクを踏まえ 今は見送ることにした。

今後の運用方針

今回の反省を踏まえて、しばらくは以下の方針で続けようと思う。

  • 実弾はまだ投入しない。 引き続き予測結果を出し続け記録を貯めることを優先する。
  • データ収集の頻度を4時間おきから1時間おきに変更する。 予測対象はあくまで4時間足のままだが、形成中の4時間足のClose値をこまめに拾うことで急な値動きをより早く捉えられるようにする。 ただし、確定足での予測と形成中足での予測を混同しないよう注意しながら見極めていく。
  • モデルはいったん現状維持。 継続性を重視し今の段階でモデルを作り直すことはしない。
  • 週次で結果をレビューする流れは継続。 サンプルを地道に積み上げ、傾向が見えてきた段階で改めて判断する。

1週目からいきなり結論を出すのではなく、じっくり検証を重ねていくスタンスで 続けていこうと思う。次回は1時間おきのデータ収集に切り替えた後の状況を 報告する予定。