昨日、この記事をアップしたら結構読まれました。
ここでは少子化による現役世代の負担について絞って書いたわけですが、もう1つ懸念されていることが「人口減少」があります。
子供の数が減れば日本の人口が減るのは自明です。
人口が減ることで、今の規模の経済をどう維持するか?ってことを、みんな心配しているのですが、そもそも日本の面積で1億人超えている国なんて日本以外にはなく、まだまだ人口は多すぎなんですよね。ドイツだって8千万人、フランスやイギリスは6千万人ちょい。
それでも国としてやっていけているわけで、日本だって8千万人くらいになったところで、まるで国が崩壊するかのような意見はちょっと悲観過ぎなんじゃないかなって思います。
前回シミュレーションした45年後の少子化の成れの果てがこちらなのですが、これでちょうどドイツと同じくらいの人口になります。
じゃあ、なんで日本人は人口減にこんなに悲観するんでしょうか。
それは最近中国にGDPを抜かれたからじゃないかな
人口が減ればGDPは下がります。で、日本は今までアメリカに次ぐGDPを誇っていたのですが、最近(もう最近でもないか)、中国に抜かれて3位に転落しました。
この実体験がGDPを下げることへのトラウマみたいなものがあるのかなって思います(違う?)。
こちらが、2016年の名目GDPランキングです。ここからスクショ拝借しました。
中国に抜かれたどころか、圧倒的な差ですね。
少子化からの人口減で更に落ちてしまうことに、多くの日本人が恐れおののいているようです。
ただ、僕はこの考えに激しく反対したいですね。
そもそもGDPは高くなると幸せになるのか?という疑問
僕は目指すべきは、1人当たりの幸福度がどれだけ上がるか?じゃないでしょうか。幸福の感じ方は人それぞれだけど、経済を考える上では1人当たりの収入で比較すべきです。で、GDPはそれを正確に表現できているかっていうと、必ずしもそうではないです。
例えば、1000人いて1億円稼いでいる国があったとして、1200人まで人口増やして1.1億円まで稼ぐようになったとしたら、0.1億円増えたわけです。が、これって喜んでいいのでしょうか。1人あたりの稼ぎは減っていますよね。
GDPだけ見ては全体の生産高しか見れていないわけで、1人当たりのGDPがどうなっているか見えていません。で、この1人当たりのGDPを見ると日本ってかなりランキング低いんですよね。
また、ここからスクショ拝借しました。
日本は22位。上位は先ほどとは全く違う北欧が並んでいます。中国は74位。日本と面積が似ていて人口が少ないドイツやイギリスは日本より上です。(ついでに言うと、労働時間は日本よりずっと少ない)
GDPを気にするって売上だけ見て利益見ないのと同じだよね
GDP=1人当たりの収入じゃないけど比例はします。全体のGDPがいくら良くても1に当たりの換算すると実は低くなっているってオチにならないかと、どっちかって言うとそっちを心配した方がいいと思うんです。
日本は全体のGDPばかりフォーカスしすぎて、個人の幸せを見ていないっていうのが僕の意見。ちょうど、売り上げだけ気にして利益を度外視する会社みたいに見えてしまってしょうがないです。
Twitterを見てると、人口減をすごく心配している人多いんだけど、もう一回よく考えてみてほしいです。
たしかに、人口が減れば税収が下がるので心配したくなる気持ちもわかるけど、たぶん日本は税金の使い方が悪すぎると思います。他の国の状況から考えてもそう思います。そっちを改善した方がいいと思う。
右寄りの人からすると、税収が下がってアメリカから武器が買えなくなるって心配するんだろうけどね。
国の経済規模=個人の幸せじゃないと思うんだ
そもそも、国力のために子供を増やそうって意見あまりにも多すぎなんだけど、(前にも言ったけど)子供を作るとか作らないとか、そんなの極めて個人的なことなんです。それをみんな寄ってたかって子供産めって言い過ぎ。保育園が少ないからとか経済的に困難だから子供をあきらめた人も一定数いると思うけど、「子供をいない人生と選択した」という人も少なからずいます。(たぶんそっちの方が多いと思う) それと「子供ができないからあきらめた」って人も多い。
そんな人たちに子供産めって言ったって無茶振りってもんですね。子供を作るかどうかは個人に委ねるべきじゃないですかね。
それよりも、僕たち国民は人口が減ってどう幸せに生きるかっていう1点を追求すべきだと思います。(子供を産むことを他人に押し付けるんじゃなくてね。)
経済的なことであれば、どれだけ1人当たりの年収額を増やせるのか、ってことや、将来の現役世代の負担を減らすべきかってことです。