今年に入ってからの仮想通貨騒動を見て思うのは、こういった風景は昔からあるなってことです。
何かの儲け話に多くの人が集まって全財産を突っ込むという流れは、僕の記憶では30年前のバブル期と何ら変わっていません。基本、お金周りは成長しないんだなって思いました。
FXでもユーロフィーバーがあって、一気に160円まで駆け上がったのですが、FXに参戦した人がなんと多かったことか。ちなみに僕もこの頃からFXに手を出していたので、同じ穴の狢だと思われそうですが、僕はあくまで小遣いの範囲のみ。そうじゃなく全財産を突っ込んでいる人がとにかく多かったんです。
で、その後は160円超えたあたりを最後にユーロは真っ逆さまに落ちていきます。
140円あたりで一服するのですが、その時ここが底だって言わるようになりましたが、あくまで利確、損切りが集中しただけであって、その後110円あたりまで下がりました。
僕の後輩はこれで700万円溶かしています。
ネットで見る限り破産した人もかなり多かったんじゃないかな。
個人名は避けますが、この時は有名FXトレーダーが何人も名を馳せていて、FXの将来性を説いていたのを覚えています。FXは稼げると。ユーロはドルを超える基軸通貨になるからもっと上がると。
ただ、残念ながら為替だろうが株だろうが先物だろうが、そのもののポテンシャルだけで価格は決まりません。それを売り買いする人の心理が支配的になるので、仮にユーロに将来性があったとしても、人の心理の揺れがそれを凌駕します。
この時、僕が強烈に思ったのは、インフルエンサーを追いかけたら人柱になって財産を大きく失うってことです。僕自身は大きな損はなかったけど、あの時、人柱になって散っていった人は多かったです。僕の後輩もそのうちの1人かな。
時が変わって主戦場は仮想通貨に
去年の半ば頃から、急激に仮想通貨界隈が騒がしくなって、早速手を出したインフルエンサーたちが仮想通貨の未来を熱く語るようになってきました。ああ、あの時と同じだ、と思った僕はこんなブログ記事を書いています。
予測しておきますが、仮想通貨で大損になって人生詰む人出てきますよ。それはもうVALUの損害額なんか比じゃないです。
…僕の予測、当たっちゃいましたね。
仮想通貨騒動が始まるちょっと前に、YoutuberヒカルのVALU騒動もあって、人柱について書いています。
インフルエンサー(=世間に与える影響力が大きい行動を行う人物)は、基本リスクテイカーだってことを忘れてはいけないんです。
本人は普通だと思っていても自然とリスクの高いものに飛びつく習性があります。それを追いかける凡人は、そのリスクに曝されるってことを認識すべきなんですね。
ただ、同時にこうも書いているんですけどね(笑)。
ただ、一方で、イノベーションには凡人の人柱が必要だということもまた事実なんですね。
最初にインフルエンサーが飛びつき、そのあとに凡人のファンが飛びつき、その規模の大きさ次第でその対象が爆発的に広がって、それが最終的にイノベーションとして世に認知されるというパターンは昔からあります。
イノベーションには必ずインフルエンサーという層が必要で、その後に続くインフルエンサーのファン層もまた必要です。そのファン層がいわゆる「人柱」ということですね。
仮想通貨で大損した一部の人は、インフルエンサーを逆恨みしているみたいですが、投資は自己責任であることをお忘れなく。自分の頭で考えて行動しないとホント人生詰みますよ。
仮想通貨自体は否定しません。いつかリアル通貨を凌ぐ可能性は十分あります。僕は仮想通貨技術自体は否定しませんし、逆に未来はあると思っています。
しかし、仮想通貨の価格は、そのもののポテンシャルよりも、人の心理の揺れが支配しているという点は理解しましょう。
それを理解していたら全財産突っ込んだりはしないですけどね。