ここ最近の専業ブロガーブームは30年前のフリーターブームに似ている


ここ最近、会社をやめて専業ブロガーになる人が急に増えてきたように見えます。

2017年からポツポツ増え始めて、2017年後半から2018年にかけて急速に増えてきたような感じですね。

Twitter見ていると、自分らしく生きるって理由が多いみたいだけど、社会に出て25年も経つ僕が感じるのはかつて似たような現象があったなって感じています。

その人たちも会社に属したくない、自分らしく行きたい、必要最小限のお金があれば生きていけると言いながら、多くの大人たちの忠告を振り払って生きていた人たちが30年前にもいました。

僕はまだ大学生で世はまさにバブル期です。

今日はそんな時代に現れた「フリーター」という人たちの話です。

僕のバイト先にもフリーターがいた

フリーターという人たちについてはテレビでもよく紹介されていました。

当時はネットなんてなかったので世の中に関する情報源はほぼテレビだけでしたが、僕がちょうど大学生でアルバイトしていたので、彼らを直接目にしていたんです。

25年以上経った今でも顔も名前もはっきり覚えていますが、3歳位年上の人で本来ならすでに就職していたはずの年齢でした。

バイト先の重鎮みたいな人で、ウーマンラッシュアワーのバイトリーダーという漫才がありますが、ちょうどあんな感じです。

仕事のことはよく聞いていましたが、僕ら学生から見てなんとなく胡散臭さは感じていました。

「会社に属したくない」「バイトでも十分生きていける」と言っていたのを覚えています。

たしかに自由そうに見えました。

就職していないという何とも言えない不安定さを感じつつも、伸び伸び生きている感が出ていて若干羨ましさを感じていたのも事実です。

好景気の罠

そんなフリーターの存在を当時の大人はよく思っていませんでした。

将来のことを考えていない、とか、世の中そんなに甘くない、とか。

今振り返れば正しかったのかもしれませんが、大人を疎ましく思う若者特有の感覚が、そんな忠告にあまり真剣に考えていなかったのでしょう。

僕もそんな大人の忠告にどこか嫌悪感がありました。

何かと若者の自由を奪うような言い方をされてきたので、感情面で拒否反応が出てしまうのでしょう。

僕ですらそう感じていたので、当事者であるフリーターたちはこと更だったんじゃないかなって思います。

しかし、時はバブル期です。

就職も完全な売り手市場で、各会社の就活生の囲い込みはエゲつないほど。就職もバイトも楽勝な時代です。

今思えば、フリーターたちは好景気の罠に陥っていたんだなって思います。

たしかに好景気の時は一生こんな感じで楽勝で生きていけるって勘違いさせます。それが好景気の負の面ではないかと思います。

後にバブル崩壊がやってきて、90年代中盤〜後半にかけては超就職氷河期時代がやってきます。

その後、ITバブルがやってきますがこれも数年で崩壊、2000年代も不況だった時が多かったです。

いわゆる失われた20年というやつですね。

その間、フリーターたちはどうなったかは知る由もありません。

ただ、失われた20年の中に相当苦労しただろうな、と。

今の専業ブロガーたちに言いたいこと

僕の目には今の専業ブロガーが当時のフリーターと重なってしまいます。

会社に属したくない、自分らしく生きる、ブログ収入だけで生きていける…。

当時のフリーターたちとほぼ同じことを言っています。

そして今は好景気です。

今の広告収入が果たしてずっと続くかといえば疑問です。

不景気になれば企業の広告出稿は抑えられるし単価も下がるはずです。

最近、仮想通貨のアフィリエイト広告に大きな動きがありましたが、2017年には広告で多くのお金を得た人も、ここ最近ではだいぶ下がったと。

こんな状況が不景気では多くの広告で起きる可能性があります。

今のブロガーの先駆者たちも2012年くらいからで、ちょうど景気が上向いた時でした。2015年には十分な好景気期。

つまり、今のブロガーたちはブロガーとして不景気を経験している人はほとんどいない、ということになります。

いずれ来る不況を乗り越えた人がいたらそれは本物だろうけど、一体何人のブロガーが生き残れるかって言えば、トップ層のほんのひと握りなんじゃないかな。

僕もこのようにブログを書いていますが、あくまで小遣い稼ぎ程度です。月3万円くらいだし。

このまま伸びていって月10万円くらいまで行ったらうれしいとは思います。会社クビになってもベーシックインカムになるし。

でも、月10万円になっても30万円になっても会社は辞めません。

何回もサラリーマンとして不況を経験しているので不況がどんなものかよくわかっていますから…。

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おそらくブロガーの上位層はすでに手を打っているかもしれません。

某トップブロガーは、1億円貯めるってちょいちょいブログ内でも書いていますが、おそらく1億円貯めれば投資の利回りだけでも500万円くらい得らるからで、不況時の備えをしているんじゃないかと。

今はそんな意識はなくても、1億円もあれば不況は乗り越えられます。

問題はそれに追随する多くの凡人ブロガーで、不況時にのた打ち回らないよう今のうちに何か手を打っておいたほうが良いと思いますね。

ブログ1本というのはかなり危険だと思います。