世界的に株価が下落していって、ついに大恐慌のはじまりかって話題になっていますが、大恐慌かどうかは置いておいて不況に突入したと言って良いでしょう。
今が株の買い時だとか、いやいやまだ底じゃないから買うべきじゃないとか、そんな意見が飛び交っていますが、底かどうかは誰もわからないんですよね。過去に正確に予測した人なんていないんじゃないかな。
底買いのチャンスかどうかはわかりませんが、ただ、投資信託の積立てをスタートするちょうど良い時期であることは確かです。
なぜそうなのかということを、シュミレーションしながら説明します。
と言っても、未来の株価を予測することはできないので、過去の日経平均を使ってやってみます。
以下は2000年1月からの日経平均株価の推移です。見ての通り”底”と思える時期が過去2回あったことになりますね。ITバブル崩壊後とリーマンショック後です。
日経平均株価推移(2000/1〜2020/3)
今がどれくらいの位置にあるかはわかりませんが、下落の途中とした場合、2008年3月くらいの位置にあると考えましょう。その時に積立投資を始めたと。で、景気の低迷期を過ぎ、6年後の2014年3月に株価がある程度戻った時に手仕舞いしたとします。
その間、毎月5万円を積立てていたとした場合のシミュレーション結果は以下の通り。青棒グラフは積み立てた金額の累計、赤の折れ線グラフは総資産額の推移です。不景気時にコツコツ買っていたものが景気回復とともに価値が急上昇したわけですね。
ちなみに、折れ線の金額は売買手数料などをまったく考慮していないので絶対額はあまり意味がありません。ただ低迷期にコツコツ買っていたものが好景気時に一気に資産が増えてくれることはわかるかと思います。
不景気の入り口が見えたら積立て投資信託を始める理由がこれです。
では、逆に好景気のときにはじめて、不景気になって手放すというパターンだったらどうでしょうか。
下のグラフのように、株価が上がってきたと思ってはじめて、不景気になって手放してしまったというパターンです。結構あるあるなんじゃないですかね。
こちらがシミュレーション結果。資産は完全な元本割れです。絶対にやってはいけないパターンですね。
次に、開始のタイミングは問題なかったけど好景気時を逃してしまったらどうすれば良いか?というケース。以下のように2001年4月に開始したんだけど、2006年〜2007年の好景気時に売り逃してしまったパターンです。
その場合はすぐに手仕舞いせず、引き続きコツコツ積立てを続けましょう。で、好景気になるまで待つんです。以下のように2013年10月まで待った結果...
資産は急上昇。低迷期があって気が滅入ってしまうかもしれませんが、じっと我慢さえすればいつかプラスに転じるんですよね。投資をよく知らない人は元本割れした時点で手放してしまうんです。もったいないけど結構多いみたいですね。
更に2018年まで持っていたらもっと資産は増えていったわけです。
ということで、積み立て投資信託は不景気の入り口がはじめ時と考えておきましょう。
今回うっかり手仕舞いのタイミングを逃してしまった人は次の好景気まで待ちましょう!