これから就職難を迎える若者に1つ言っておきたいこと




僕は以前からこのブログでまもなく不況期に移って就職難になると言ってきました。

この記事を書いたのは2017年。



僕は経済学者でもなんでもないし経済学に詳しいのかというとそうでもありません。

ただ、上の記事を書いた2017年当時は景気は最高潮にありバブルまっただ中だったわけで、あとは下がるだけだと容易に想像できたからです。

なぜ僕ごときが景気最高潮でバブルだとわかったかと言うと、社会人20年以上続けているとわかるもんなんですよ。

特徴的なのは会社内でシェアされる営業予測だったりアナリスト予測で、右肩上がりでいい話しかしなくなるわけです。

普通の景気のときは楽観ケースと悲観ケースと両方を議論するものですが、景気最高潮のときはいい話しか出てこなくなります。来年は、再来年は...とどんどん売上が上がるグラフしか出てきません。y=x2のグラフかよってくらいの強気です。

長年社会人やっていると、んなわきゃねーだろって思うわけで、で、そんな売上グラフが出てくると、あ、もう終わるんだなって思うようになります。

そう感じたのがちょうど2017年でその時に上の記事を書いたのです。

その後、2018年も景気は割と良かったですが案の定後半から少し落ち着きはじめ、2019年は売上が下降してきました。

2020年は一気に下がるだろうなと思ったところで、コロナが発生し膨らみきった景気の風船がパーンと弾けたわけです。

ある意味、コロナという誰もが通用する言い訳ができちゃったわけで、しめしめと思っている経営者は多いはず。もちろん、飲食店やホテル業界は直撃してしまい気の毒なのですが、例えば工業系メーカーの経営者はいい言い訳ができたと思っていますよ。

実際は、2019年の中国景気後退があって、もっとイケるだろうと読み外しただけなんだけどね。

いずれにせよ、こうなってしまうと一番の被害者はこれから就職する学生たちなんです。

ここに来てやはり内定取り消しなんて話もちらほら出てきているようだし、来年はもう悲惨な状況が待っているでしょう。

そんな学生に僕が言いたいことは、苦しい中でも進路を見誤っちゃうと直近はいいけど中年になって痛い目を見るよって話。

僕は1年以内に50歳になろうとしている中年ですが、まあまあ高い給料をもらっています。

給料は人の能力よりも勤めている企業に依存するので単純に僕の能力が高いとは言うつもりありません。

とは言え、それでも高所得である理由は、僕が会社内では一応は”専門家”として認知してもらえているからなんですよね。長年同じような仕事してきていればそりゃ専門家と言われてもおかしくはないのですが、高い給料をもらえている理由が単純な労働力ではなく一応は専門家として見なしてくれているからです。

逆の味方をすれば、専門家として認知してもらえないとどんなに仕事をがんばっても給料はあんまり上がりません。

なので、これから就活する若者は、どんな職種にせよ専門家になり得るような進路を決めてほしいなと思います。

就職難だとなかなか行きたい企業に入れず派遣社員という非正規雇用を選択する若者も出てくると思います。報酬面ではもしかして新入社員よりも高いこともあるみたいなので、うっかり長く居続けてしまうかもしれません。

でも、残念ながら多くの企業では派遣社員はキャリアとカウントしてくれないので、どんなに長く働いても専門家として見なしてくれません。(ITとかちゃんとキャリアとして見なしてくれる業界もあるけど、ほとんどの業界ではそうではない)

若いうちはいいけど中年になってそれに気づいてしまうともう手遅れなんですよね。

僕の息子がもし就職難で途方に暮れていたら、小さい会社でもいいから正社員を目指すように言うし、派遣社員しか就職先がないとしても最初はいいとしても、就活は続けるようアドバイスします。

今の大学生は戦々恐々としていると思うけど、目先にとらわれないで就活してほしいなと思います。